札幌オリンピックにまつわる建造物やモニュメントが駅前を彩る、真駒内。かつて、多くの人が訪れ賑わっていた街は現在、閑静で治安のいい住宅街として落ち着いた雰囲気を持っています。商店街振興会の会長 山下晴男さんは、昨今の街の様子や変化を見ていて、このように考えていました。

真駒内商店街振興組合理事長 山下晴男さん

“どんなに環境が整っていたとしても、私たち商店街が、地域住民の求めているものを理解しなくては、街に愛着を持ってもらうことはできない。地域の声を聞いて、商店街活動をつくっていくきっかけはつくれないだろうか?"

 そんなときにつながったのは、地域をキャンパスにして市民と学び合いのしくみを構築している、NPO法人 札幌オオドオリ大学でした。地域の人の声を聞くだけでなく、「オリンピックの街」という独特の歴史や文化を持つ真駒内の魅力を引き出すためにも、「学び」と「地域」を交差させる札幌オオドオリ大学と一緒に何ができるか考えます。

「オリンピックの街」という文化
 1878年に開拓されて牧畜業で栄えたこの地域は、終戦後から警察予備隊が入るなど、急速な発展を遂げました。1958年には現在の振興会の前身である真駒内商工会が発足。1972年に開催された札幌オリンピックの主会場となり、知名度を高めていきました。芸術的なモニュメントや彫刻と、自然豊かな真駒内公園が同居する、魅力的な住宅街へと発展しています。商店街には30代の後継者もいて、夏祭りなどの定番の行事の他に、街を飲み歩くイベント「マコバル」が開催されるなど、新しいアイデアが実行される環境にあります。一方で、住民の高齢化により商店街での消費が落ち込み、新規移住者は大手ショッピングセンターを利用してしまうという、苦しい現実も見つめなければなりません。地域の高齢者、移住者は何を求めているのか、改めて把握していくことが求められています。また、ここにある独自の文化を外に向けて発信し、人が訪れてくれるような街になることも大切なことです。

街を歩いて真駒内の歴史を見てみる
 まずは街を知るところから始めようと、2015年3月2日、「オリンピックでデザインの記憶を巡る」をテーマにまち歩きワークショップを開きました。参加者は商店街の方、近隣に住む大学生、真駒内にご縁のある方など18名。進行役のオオドオリ大学の学長、猪熊梨恵さんはこう語ります。

進行役 猪熊梨恵さん

“今日は、みんなで真駒内について知っている情報をどんどん出し合って共有していきましょう。もしかしたら、あなただけが知っている真駒内の姿があるかもしれません。いろんな発見をしてほしいと思います。”
 全員で自己紹介し、3つのグループに分かれて街を歩きます。真駒内公園や駅前の時計台、廃校になった小学校を巡り、丁寧に見ていきます。いたるところにある五輪のマークや、当時活躍した選手の名前、種目が印字されているのを見つけ「こんなところにも、あったのか」と、当時のオリンピックの町並みを想像しながら歩きました。最後には印象に残ったものをポストイットに書きだして、街に残されたオリンピックの跡をどのように活かし、伝えていくか考える時間となりました。

「オリンピックデザインを活かしたマップづくり」
 これから、発見された街の魅力を見えるようにする、マップづくりが始まります。大学生と商店街がタッグを組み、オオドオリ大学の企画力を掛け合わせて創り上げていくのは、「札幌オリンピックのデザインを巡るマップ」と、街歩き(フットパス)イベントです。オリンピックの街という文化を継承して外から人を呼び込み、地域の人に愛されるまちづくり。商店街が新たな賑わいづくりにチャレンジしていきます。

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